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Selfishly

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Pa 16「エントランス・セレモニー」


 ~ スローライフ ~


        Pa16 「エントランス セレモニー」H18,2/5 21:00




「来るなったら、来るな!」
「行くと言ったら、行く。」

1日の始まりの清清しさも際立つ快晴の朝。
キッチンでは、折角の朝食が冷めるのもお構いなしで
この家の主と家政夫の二人が、テーブル越しに
意見を戦わせていた。

「とにかく、あんたは来るな。」
そう言い切ると、これで話は終わりとばかりに
冷めかけた朝食に手をつける。

「何故、そんなに行くのを嫌がるんだね。
 別に構わないじゃないか。」
朝から不貞腐れ顔のエドワードに、ロイは尚も
話を続けようと声をかける。

「ダメ、来るな、来なくていい。」
つっけんどんに返事を返すエドワードの態度に
ロイも カチンときて、黙り込んだまま朝食を食べ始める。

この二人、爽やかに始めたい朝に何をもめているかというと、
初秋に行われる エドワードの大学の入学式の事である。

ここ最近、顔を合わす度に毎回の如く繰り返されている、
エドワードの入学式の件も、
最初から行きたそうな顔をしていたロイに
『この歳で、保護者同伴なんて恥ずかしい。』のエドワードの
断りで、ロイも渋々引き下がって一段落していたのだが、
エドワードが入学式の代表挨拶をする情報をキャッチしたロイが
『絶対に行く』と言い出した事が発端となり、
ここ数日は顔を合わす度の口論となっている。

エドワードにしてみれば、
忙殺される仕事を持つロイが、何故 自分の入学式ごときに
時間を割こうとするのかが理解できないのだ。
エドワードにとっては、入ってから習得する事が大切なのであって、
入る為に催される式典などは、特に感慨を持ってもいない。
が、ロイにとっては違うようで
ここ毎回のように行く事を宣言してくる。
それを断っているうちに、エドワードも段々と意地になり、
『絶対に来るな!』と言う結果になっているのだった。

朝から険悪な雰囲気での食事も、ハボックの迎えのチャイムで
一旦は終わりを告げる。
エドワードは気持ちを切り替えて、ロイが出るのを見送って
玄関まで着いて行く。

「じゃあ、頑張ってこいよ。」と努めて明るく言うエドワードに
ロイは「ああ。」と無愛想に返事をするだけで出て行こうとする。
そんなロイの態度にはムッとさせられたが、
朝の時間の無い時に、また話を蒸し返すのも大人気ないと考え直し
黙って見送る事にする。

そのまま、扉を開けて出て行くと思われたロイが
くるりと踵を返して、エドワードに向き直る。

「どうしたんだ?
 何か忘れ物?」
不思議そうに見るエドワードに、ロイが静かに問いかけてくる。

「エドワード、 どうしてもダメなら その理由だけでも
 聞かせてくれないか?」

また、話を蒸し返すロイに呆気にとられはしたが、
ロイが余りに真剣な表情で聞いてくるので
思わず言わないでいた本音が口をついて出てしまった。

「いや・・・、この歳で保護者同伴ってのも
 恥ずかしいのも本当だし、
 それに あんた、忙しいのに たかが入学式如きで時間を割く
 なんて必要ないだろ?
 ・・・また、無茶する事に・・・。」
そこまで言って、『しまった』と言う表情で押し黙る。

それを聞き逃さず、ロイは表情を緩める。
「じゃぁ、無理をしなければ行っても?」

「それは・・・・。」
優しい雰囲気で聞いてくるロイに戸惑ってしまうが、
「やっぱり、ダメ!」
と、はっきりと告げておく。
いくらロイ自身が、無理をしないと言っても
ロイの今までの行いの数々を見ていれば、
それも充てにはできない。

「・・・エドワード。」
哀しそうな顔をして、エドワードを見つめて名前をつぶやいてくるロイに
心が揺れそうになるが、
相手はロイである。
そう簡単には、気を許しては 相手の思うつぼにはまってしまう。

「ダ~メ、あんたには 入学式に来るよりも
 しなきゃーいけない事が山積みだろ?」

自分を立て直して きっぱりと言ってくるエドワードに
内心ロイは、「チッ」と舌打ちをする。
『女性なら、ここで落ちるんだが・・・。』
手強い目の前の相手は、そう簡単には騙されない様だ。

「しなきゃいけない事とは?」
戦法を変えて、話を切り返す。

「いけない事って・・・、仕事に決まってるだろ?」
何を聞いてくるんだ、とあきれた風にロイに返す。

「仕事・・・ね。
 わかった。 
 仕事をしていれば、良いわけだ。」

妙にもの解りの良い返事を返すロイを胡散臭げに見、
「査察とかって手もなしだからな。」
と釘を刺しておく。
そうでもしないと、妙に解りの良い時のロイは
余り良いことを考えていない事は
エドワードは身をもって知っている。

はぁ~とため息をつきながら 自分を見てくるロイに
まだ、何か言ってくるかと身構えたエドワードだが、
あっさりと「行ってくる」と返事を返して出て行くロイに
戸惑いながらも 「ああ。」と返事を返して見送る事になった。


玄関を出ると、待ちくたびれた風のハボックが挨拶をしてくる。
「おはよっす。
 何かあったんっすか、遅かったけど?」

後部座席に乗り込みながら、
「ああ」とだけ短く返事を返す上司の雰囲気に
思い当たる ここ最近の事を口に出す。

「もしかして、まだもめてるんですか。」
さして、心配をしている風でもない気軽さに
ついつい ロイも自分の不満を暴露してしまう。

「全く・・・、あの子は強情過ぎる。」
苦虫を踏み潰したような表情で言葉を吐き出す上司に
くくくっと笑いながら返事を返す。

「慣れてないんっすよ、大将は。」
「慣れてない?」

「そうっす。 
 人に優しくされるのも、構ってもらうのも。」
スムーズに車を発進させ、本当は この上司だって
その事はわかっているだろうと思ったが、
不貞腐れ気味な上司の
話に付き合ってやる事にする。

「幼い時に両親が共にいないんじゃー、
 甘え方とか構ってもらい方とか、頼るっていう
 子供の時に学ぶ 当たり前の事がわかんなくても
 仕方ないっしょ。」
13歳で家長となったエドワードを思えば、
面倒を見、護る事はあっても逆はなかっただろう。

「しかし、今は 私が保護者なわけだし・・・。」
それをわかっていながらも、
なかなか納得をしたいと思っていない上司に
『あんたも、十分 強情ですよ。』と心だけでつぶやいて
 
「中将~、まだ 二人で住みだして数ヶ月っしょ。
 エドの奴にしてみれば、今まで長い年月で培ったもんが
 ここ数ヶ月で変えれるわけないっすよ。」
と笑ってやる事にする。

ハボックの こういう大きな1面は 時折ロイを救ってくれる。
素直に感謝をしなくてはと思った矢先に、

「それか あれですかねー。
 中将じゃー、頼りないとか思ってるとか。」と
面白そうに言葉を告げる彼に、
『前言撤回!
 こいつは一言多すぎる。』
手にはめた発火布をおもむろに持ち上げて、
ハボックを黙らせる事にした。

「おはようございます。」
きっちりと挨拶をしてくる副官に早速の指示を出す。
「前回の件だが、引き受ける事にすると
 先方に伝えておいてくれ。」

主語抜きに言い出された指示も、長年の優秀な副官は
読み違える事無く瞬時に理解をしてくれ、
ロイに返事を返してくれる。

「お引き受けになるんで?
 でも・・・。」
困惑気味な表情を浮かべる彼女に
「構わない。
 仕事は仕事だから、引き受ける事にする。」
そう言い切きる上司にあきらめた表情をして
「・・・わかりました。
 先方にお伝えし、段取り等を伺っておきます。」と
軽く礼をして、部屋を出る彼女を見送った。

『仕事・・・ね。
 とにかくも、仕事を優先させれば良いんだろう、
 エドワード』と、ここには居ない相手に問いかける。
その黒い瞳に、いじわるな光を浮かべながら・・・。

誰も居なくなった家で、片付けや掃除をしながらも
エドワードは 朝のロイの態度に妙な胸騒ぎを覚えていた。
『おかしい・・・、
 だいたい あいつがあんなにあっさりと引き下がるなんて。』

あそこまで、執着していたものを エドワードの言葉で
ああも簡単に引き下がるものだろうか?
今までのロイの行状を身をもって知っているだけあって、
どうにも腑に落ちない。

チラリと壁にかかる時計を見て、エドワードは電話に手を伸ばす。

「はい、マスタング司令部ホークアイ中佐です。」
自分に直通でかかってきた電話を取り相手を知ると、
やはりと思う。
「あら、エドワード君
 こんにちは。」
自分の思惑など微塵も感じさせないで挨拶を返す。

『忙しい所にかけてゴメンな。』
恐縮している様子の伝わる相手に、優しく話を促してやる。
「いいのよ。
 今は そんなに忙しい時期でも、時間でもないから
 大丈夫よ。」

『実は・・・、
 あさっての午前中の中将のスケジュールの事なんだけど・・・。』
躊躇いがちに訊ねてくる彼に、
予想と同じで苦笑がもれてしまう。

「ええ、あさってね。
 もともとは、午前中に空き時間を作っていたんだけど、 
 予定が変更になって、仕事を入れる事になってしまって。」
申し訳なさそうに返事を返してやると、
受話器越しにも ほっとしたような雰囲気が伝わってくる。

『そうか~、仕事してるんだ。
 なら、大丈夫だよな・・・。

 ごめん、中佐。
 忙しいのに変な事聞いて。』

当たり障りなく挨拶を返して受話器を置くと、
横に居た上司に顔を向ける。
「宜しいんで?」

「いいんだよ。
 彼が 仕事をしろと言ってるんだから。」
と、肩をすくめて返してくる上司に、
やれやれと心の中でつぶやきながら、
自分の仕事を遂行する為に取り掛かる。


式の当日は、朝からの快晴で
秋の気配は まだ遠く、夏の名残が厳しい残暑で
集まった人々も、しきりと汗を拭いたり、
少しでも涼風をとりたいと扇いでいる人が目に入る。

「エルリック君、準備は良いかね?」
この式典の進行を努めていると言う どこそこの学部の講師が
人好きのする笑顔を浮かべて、声をかけてくる。

「はい、大丈夫です。」と
口数少なく返事を返すエドワードを、緊張している為だろうと
力を抜くようにと声をかけて去っていく。
講堂に入ったエドワードは、周囲から注目の的だったが
本人は、見知りの顔を紛れ込んでないかをチェックするのに
忙しく、周りの反応には全然気づいていない。

この式典は、時間厳守の為 一旦始まってしまえば
入学者であろうが、教授であろうが閉めた扉が開くことはない。
エドワードは、それまでは気を許せないとばかりに
入ってくる人々を見回していた。

そんなエドワードの周辺では、
エドワードの視線が自分達の方を向く度に
動揺の波を起こしていた。

エドワードは 全くと言っていいほど、自分に関心が無かったので
今の自分が 皆の目にどう映っているのかが解っていなかった。
合格に難しいこの学校では、受験者の年齢も 他の学校に比べて高い。
人目を惹く容姿のエドワードが入ってきたときに、
それを見た者は、保護者の連れかと思っていた。
その、やや歳よりも若く見えるエドワードが
さっさと指定された席に着き、しかも その席が主席挨拶をする者が
座る為に用意されていた席だとわかると、
周囲の者の動揺はさらに大きくなった。

エドワードの周囲に投げかける視線も、
親を捜している子供の仕草のように頼りなげに移り、
何故、こんな子供が?と疑問に思う視線や
あからさまに侮蔑、嫉妬の表情を浮かべる者、
好奇心で見つめている者、
純粋に、容姿の美しいエドワードに感嘆の眼差しを向ける者、
子供好きな者からは、好意的な視線など等
色々な意味での注目を一心に浴びていたが、
本人は至って気にせず、己の目的のみ果たそうと
入る人に集中していた。

式の始まりの鐘がなり、やっと肩の力を抜いたエドワードが
ほっと前を向くと、おごそかに退屈な式典が始まって行った。
学長からの励ましの言葉や、
来賓者からの賛辞と訓等、
学校の伝統や規則、
延々と続く話を聞くうちに襲われる睡魔と闘いながら
やっと 自分の番が廻ってくる。

「では、今期の生徒を代表して
 エドワード・エルリック君、前へ。」

「はい。」と返事をして席を立つと
静まりかえっていた講堂に、動揺の波が大きく広がり声が上がる。
厳かな式典で、過去ありえなかった状態に
進行を努める係りから、「静かに!」の声があちらこちらで上がる。
壇上に並ぶ教授連からも、
過去の式典と違う様相を見せる雰囲気に、
戸惑いが浮かんでいる者も多い。

エドワードにしてみれば、自分の責任分を果たすだけなので、
周囲が騒いでいようが、係りが慌てていようが お構いなしで
壇上に上がって、スピーチの準備をする。

一つ深呼吸をし、騒ぐ講堂を見回すと
それまで騒がしかった参加者も 自然と静まり返っていった。

「今回、栄えあるセントラル国立医科大学に無事に入学を果たせた事
 喜びと共に、迎えて頂けました皆様に感謝の念が絶えません。」
 
容姿にそぐわぬ落ち着いた、堂々としたスピーチが始まると
皆が 呆気にとられ、そして エドワードのスピーチに
耳を傾けていく。
エドワードが 話したことは、型どうりの感謝の文面と
今後の希望を語る内容だったが、
凛とした話し方、強い意志が伺える金瞳の輝き
そして、全身から溢れるようなパワーが
聞くもの、見るものを強く惹きつけて行く。

「最後になりましたが。」
と一旦話を切り、うつむく。
そして、次に顔を上げた時には
そこに居たのは、先ほどまでの優等生の顔を持った彼ではなく
痛みも悲しみも乗り越えてきた一人の大人の人間だった。

「5体が満足でない苦労は、身体だのつらさじゃなくて
 心にも深い傷をつくる。
 俺は それを乗り越えて頑張る人たちに
 少しでも手助けを出来る人間になりたい。
 
 俺が そうして助けてもらって生きてこれたように。」

エドワードが身をもって知った言葉の重さが
今の彼の強さを生んだのだと思わせる程の
静かで強い信念の言葉だった。

そう最後の言葉を紡ぎ、スピーチを終わらせると
講堂も壇上も、囁き一つ聞こえない静けさが
その場を制した。

それに気も止めずペコリと挨拶をしてマイクから離れようとした
瞬間、壇上横から拍手が鳴り響くや
飲まれていた者達も はっと我に返り、
大きな拍手と歓声の声が、講堂に鳴り響いた。

驚いたエドワードが、歓声を上げる皆に目を向け
そして、照れ隠しのような困った顔をしたが
へへっと鼻を掻いて、
次には 夏の日に負けない輝く笑顔を見せて壇上を降りていった。
おかげで、講堂はさらに盛り上がり
係りの制止の声も役に立たない状態となった。
席に着いたエドワードには、周囲からひっきりとなしに
挨拶や声が係り騒がしさに拍車がかかっている。

とうとう、痺れを切らした学長が マイクを持ち出し
「静かに、静かにしなさい!
 次は、来賓の国軍中将のロイ・マスタング氏の挨拶です!。」
と叫ぶと、今までとは違った動揺が参加者を襲った。

そして、当然ながら もっとも驚いたのは・・・、
エドワードであったが。

紹介をされたロイは、周囲の騒がしさには全く気をはらわぬそぶりで
自然に横手から出て、挨拶を始める。
「今、ご紹介頂いた ロイ・マスタングです。
 皆さん、栄えあるセントラル国立医科大学の入学を果たし
 本当におめでとう。」
 
ロイが そう挨拶をすると、今までの騒ぎが嘘のように静まり
話をするロイの言葉を聞き漏らさぬようにと集中していく。
ロイは、決して声を大きくすると言うわけではないが、
よく通る、大人の魅力溢れる声で皆に祝辞を述べていく。

「救われたいと望む者に救いを手助けできる手段を持つ
 この仕事は、苦しみ以上の価値がある。
 人を殺める事もある私のような職業の者には
 この道を選ぶ者は救いだ。
 一人でも多く、苦難の道を乗り越して
 立派な医者となり、多くの者を救ってもらえるようお願いしたい。」
と真摯な顔で語りかける。
そして、視線は 先頭に座るエドワードにやり、
その視線を憮然とした表情で受け止める彼に
微笑みながら。

そう挨拶を終えると、講堂は また騒然と騒ぎが起こり
係りのものは、すでにあきらめたのか制止もせず、
力尽きて、騒ぐ皆を眺めていた。

こうして、過去ない騒がしさで式を終了した国立医大では
今期の式典表に、要注意と書き込んだとか。



「全く、信じられない。」
ロイが家に戻ると、それを待ち受けていたように
エドワードが言ってくる。

「何が?」
軍服の上着を脱ぎながら、ロイは惚けたように聞き返す。

「何がって、今日の事に決まってるだろ!。」
憤然と返すエドワードに、
ロイは ああ、あれかと 今、思いついたように言う。
「いや、もともと頼まれてはいたんだが、
 私としては、個人的に時間を使いたかったもので
 最初は断ろうと思っていたんだが、
 まぁ、時間も空いた事だし、
 やはり、仕事をすべきだと思ってね。」
と、意地悪い表情を浮かべてにやにやと笑う。

はぁ~と、ソファーに座り込むエドワードを見ながら
ロイが楽しげに声をかける。
「どうしたんだね、エドワード?
 まさか、君が 式典のスピーチをする位で
 疲れるなんてないだろ。」

「・・・・。」
じとっと恨みがましそうな目で睨む相手はせずに、
「今日のスピーチは 素晴らしかったよ。
 入学おめでとう、エドワード。」と
本当は 意地悪などせずに1番最初に伝えたかった言葉を言う。

「・・・ありがとう。
 あんたも、なかなか良かったよ。」
そっぽを向いて言い返すエドワードに

「なかなか?」と不満気な声で返す。

「す~ごく良かったです。
 感動しました!」
そうやけくそ気味に言ったかと思うと
ソファーに倒れこみ

「 ・・・頑張るよ俺、あんたの願いの為にも。」

そう小さくつぶやくと、
照れてクッションに顔をうずめてしまった。
その 頭を撫でてやりながら、
「ああ、君なら きっと私の願う医者になれるよ。」と
優しくつぶやきながら、
さらさらと流れる金糸を、撫で続けた。



[ あとがき ]
入学関係の描写が色々とおかしいです。
時期とか、式典があったりとか。
でも、気にしないで下さい。
私の頭の中だけの設定なんで・・・。


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